Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme

Aozora Bunko

「若旦那、お前さんが、町人に生れりゃあ――町人も、せめて、人入れ稼業か、賭博打ちの伜に生れりゃあ、てえしたものなんだが――貧乏じみた御家人の、左様しからば家の跡取りじゃ一生お気の毒というもんだ。かっぷくといい面つきといい、気合から、腕前、ひとの上にたてる人なんだが――お前さんも何かのきっかけがあったら、あんな渡世はお見切りなさいよ。扶持切り米でしばられていたんじゃあ、この世の中はわかりませんぜ。一番汚ねえところばかり一生覗いて過すのが、――お前さんの身上が、そうだという訳じゃあねえが、――三人扶持一両手当の、駄三一という奴さ」

そんな事を、弁公は、憎まれ口のようでいて、そのくせ心から、市井生活を謳歌するようにいいいいするのだった。

生家を飛出した貞太郎、いきどころがないので、弁公をたずねると、相手は額を叩いて、飛上ってよろこんだ。

「そうだ、そうこなくっちゃあいけねえ、なるほどなあ、親父さまも、とうとう腹を切んなすったかい。あの人は、そんな人だったよ。お前さんは、好い時に見切りをつけなすった。これから、おれが、弟分にして、この江戸中を、ぐんぐんと引廻してやるから、勝手気儘に羽根をのばしなせえ」