Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme
七
世上に名を聞え、いつか、大坂の名だたる小屋を、常小屋とするまでの、名優となることが出来たのだった。
雪太郎は十二の年雪之丞という名を貰って、初舞台。子役として芸を磨きながら、一方では菊之丞の心入れで、武芸、文学の道に突き進むことが出来たのだ。
七
その頃の雪之丞の師匠だったのが、つい今し方、八幡さまの境内でめぐり会った、奇人孤軒先生――そして、剣道の師範がこれから訪ねて行こうとする、今はこれも、江戸へ出て御蔵屋敷の近くに、道場を構えている、脇田一松斎なのであった。
雪之丞は、東下りをしたばかりの、今日、この二人の恩人たちに、会うことが、出来たということが、何となく、幸先がいいように思われる。
――これも大方、日頃から信心の、八幡宮の御利益だろう。
と、呟いたが、直ぐ首を振って、
――いやいや、人間一生の大悲願、恩人でも師匠でも、頼みにしてはかないはせぬ。矢張り、身一つ、心一つで、どんな難儀にもぶッつかれ――それが、あの方々の、日頃の御庭訓でもあったのだ――
そんなことを思いながら、道案内の供を先に、もうとっぷりと暮れかけた、御蔵前を急いで行くと、突然、つい鼻先で、