Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme
翳る微笑
一
大目付の出張――三斎、駿河守相顧みて顔いろを変えざるを得ない。
取りあえず、駿河守、衣類をあらためて待つところへ、馬上で乗りつけて来た、添田大目付――清廉剛直な性で、まだ三十を幾つも越さず、この大役をうけたまわっている人物、出迎えの土部父子に軽く会釈をすると、
「役儀なれば、上席御免、且、言葉をあらためますぞ」
と、むずと、上座に押し直ると、白扇を膝に、父子を見下ろして、
「土部駿河守、父三斎、隠居の身を以ってお政治向に口入、よろず我儘のふるまいなきに非ざる趣、上聞を達し、屹度、おとがめもあるべきところ、永年御懇旨の思召しもあり、駿河守の役儀召上げ、甲府勤番仰せつけらるることと相成った。右申し達しましたぞ」
――さては、浪路が大奥を出て失踪の身となっている間に、政敵が手をのばして、営中の勢力を根こそぎにしてしまったものだな。
と、察した父子――しかし、今更、何と言いわけをするすべもない。
「恐れ入り奉る」
と、お受けをして、立ち戻ろうとする大目付の袖をひかえて、
「お役儀、おすみなされたのちは、別間にておくつろぎを――」
と、馳走した上、音物を贈って、さまざま君前を申しなだめて貰いもし、また、営中の形勢をも問い訊そうとしたのだが、飛騨守は、袂を払って、