Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme

Aozora Bunko

六

「ええ、さようでございます。よく気のおつきになるような、下町の御新造さんというような方ですが、手前どもへは、はじめておいでで、くわしくは存じません」

「お目にかかり度いが、何分、今晩は、先にお約束したところがありますゆえ、またいい折に、お招きにあずかりたいと、そう、丁寧に申し上げて置いて下されるように――」

茶屋の女中は、たんまり心付けを貰っている事ではあるが、雪之丞ほどの流行児を、そう気ままに扱うことが出来ないのは承知ゆえ、

「さぞ、残念にお思いなさると存じますが、よんどころございませんから――」

その返事を持ってゆくと、お高祖頭巾の女と名乗ったお初は、別に失望したようでもなく、さもあろうというように、うなずいて聴いて、

「大方、そんなことを言うであろうと思うていたが――お気の毒だけれど、もう一度、手紙を届けて下さるまいか――」

そして、新しく、結び文をこしらえた。その文面は、

壁にも耳のあることにてござそろ、密事は、おん宿元にても、かるがるしく申されぬがよろしく候、くわしくお物語いたしたきけれど、おいそがしき由ゆえ、今宵は御遠慮申し上げまいらせ候、かしく