Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme
一三
「のう、悪しゅうはせぬ――悪しゅうはせぬに依って、拙者にも、やさしい言葉をかけて下され――わるく、おあがきなら、止むを得ぬ――このまま、この場より、松枝町のお屋敷にお供するまでじゃ――な、お屋敷に戻られてしまえば、今度こそ、座敷牢。さもなくば、大奥へ、ふたたび、追いやられねばならぬおからだでござるぞ――な、そこを、ようわきまえて――拙者、くだくだしゅうは言わぬ。そなたが、これまでに大人になったとは、知らなんだ――」
抱きしめてはなさず、かきくどくのを、浪路は、振り放そうと、なおも身をもんで、やっと、口を押えた手から自由になると、
「横山さま! わたくし、どうしても、いそいでゆかねばならぬところが――いずれ、また、後の日に――」
「ふ、ふ、の、後の日に――とは、あまりな言葉――そなたは、その役者のもとへゆかば、今度こそもろ共に、かけ落ちもいたしてしまわれよう――いっかな、放せぬ! さあ、拙者とともに――騒がば、お屋敷へお供する外、ござらぬぞ!」
「では、どうあっても、おはなし下さらぬのでござりますか!」
浪路は、声まで、青ざめているようであった。
が、相手は、せせら笑って、