Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme
「何れも皆さまのお蔭でござります。あなた様のお力にて、江戸一ばん、心強い御贔屓さまがたのお近づきになれまして、一生の面ばれ、御恩は決して忘れませぬ」
「そのように申してくれると、わしも何ぼうかうれしいのだ。あちらさま御一統も、お目にかかるたび、そなたの噂が出ぬことはない。それにつき、今一人、是非、そなたに逢いたいという者があるので今夜、また、そこまでつき合ってもらいたいのだ。都合はどうであろうな」
「申すまでもなく、旦那さま、おっしゃりつけとあれば、いずれへもお供いたしますが、そのお方さまは?」
長崎屋の目つきに、複雑な、神経的なものがただよった。
「実は、わしと似寄りの渡世をしているもの――わけあって、何事につけ、共に事をしようと、約束のあるお人だ。と、いって、いうまでもなく、お互に、商売がたきでないともいわれぬのだが、まず、今のところ、ある仕事を、一緒に進めてゆかねばならぬのでな――そなたは上方のお人。かなたにも出店もある、広海屋という海産商人なのじゃ」
「おお、広海屋さま――お噂は、とうから伺っております」
雪之丞、何で忘れてよい名であるだろう。長崎奉行、代官をあやつって、松浦屋を陰謀の牲にした頭人ともいうべき奸商ではないか!