Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme

Aozora Bunko

「御病気とうけたまわりまして、どんなに驚きましたことか――なれど、お姿をおがみまして幾らか安心つかまつりました」

老女が去ったので、浪路は、ぐっと態を変えていた。

「まあ! 何ということをいうのであろ。何という他人行儀なことを!」

怨じて、一度、顔をそむけるようにして、激しく、流眄を送って、

「わたしの気持は、この前の時から、ようく知っていてくださるに――この病気にしても」

「そのようなつもりで申したのでは――折角うかがって、御意にそむいては――それなら、おいとまいたした方が――」

雪之丞も、つんとしたように、わざと冷たくいった。

「いや、いや」

と、将軍の寵姫は、一俳優の前で、だだっ子らしい愛らしさで激しくかぶりを振って、

「おおこりになった? それなら許して――わたくし、でも、そなたの他人行儀が、苦しくって――」

彼女は、膝の上に、綾の寝巻の袖を重ねるようにして、頭を下げて見せた。

「気に障えたら、詫びます、あやまります――今夜こそ、ゆっくりしていて――頼みますぞえ」

女の童さえ、黄金瓶に、銀の盃を二つ添えたのを、そこに差し置いたまま去ってしまった。

もう二人は、何を言っても、してもよかった。