Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme
「あたしの心を受けてくれるか――それともあたしを敵にまわすか――」
「もし、わたしが、そなたを突きのけたら――」
「さっきからいっているように、鐘の中に逃げ込んでも、蛇体になって巻きついて、お前のからだを熔かしてやるよ――あたしは、お前が、どんな人達を、敵としてつけ狙っているか、ちゃあんと知っているのだからね。上方のおんなに、どんなにしッこしが無いか知れないが、江戸のおんなは、思い立てば屹度やるのさ」
雪之丞、淫らな雌狼にでもつけまわされているような怖れと、煩わしさとに、一生懸命おさえていた、殺気が、ジーンと衝き上って来た。
「これ、どうあっても、そなたはわたしを邪魔する気か!」
つかんでいた二の腕を、ぐっとねじり上げようとすると、お初はパッとすりぬけて、
「おや、人を殺す気かえ!」
一二
「ホ、ホ、大方、こんなこともと思っていたんだ」
お初は、雪之丞から、パッと飛び退くと、右手を帯の間に突ッ込んでいた。
「だが、太夫、お前は兎角うで立てが好きらしいが、そんな生れぞくないに、手込めにされるようじゃあ、このお江戸で、人前でハッキリいえない商売は出来ないんだよ――ちゃんちゃらおかしいや! 人の生き口を閉ごうなんて――」