Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme
「折角たずねてくれたこと、茶も出さねえで失礼だが、お初と来ると、先方も勾配の早い奴――早速、穴をさぐって、ひとつ何とかとっちめて置いてやろう――」
闇太郎は、そう言うと、立ち上って、八反の平ぐけを、ぐっと引きしめて、腹巻の間に、匕首をひそめて、豆しぼりの手拭を、ビュウと振ってしごいたが、
「じゃあ、そこまで、一緒に出ようか――なあに、おれのカンは、はずれッ子はねえ。必ず、今夜中に、あの色気違えをとッつかめえるよ」
闇太郎は、辻かごのいるところまで、雪之丞を送って来て、
「そんなら、別れるが――安心して吉左右を待ちなせえよ」
「どうぞ、お願いいたします」
雪之丞は、やっと、ホッとして、かごに揺られて、旅宿の方へ――
闇太郎、例の吉原かぶり、ふところ手で、
――人は見かけによらねえものというが、女がたの雪之丞、そこまでの大望をいだいていたのかなあ――何か一癖ある奴とは思ったが――何にしても、変った奴だ。おらあ、あいつのためなら、死んでやりてえような気持までするんだ。だが、お初ッて奴も、いい加減な茶人だなあ――見す見す泥棒と見ぬかれているのを知りながら、こわおもてで口説くなんて、ちっとばかしだらしがねえ。