Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme

Aozora Bunko

「なあ、あの、悪いことというたら、夢にも見たことのないような松浦屋の旦那を、魔道に落し、骨をしゃぶり、血を啜って、一家退散させ、気ちがいにまでしたのは、どこのどなたじゃ」

と、長崎屋は、一度はためらったものの広海屋の悠々とした表情を見ると、煽られ、唆られるように、べらべらとこんなことをしゃべり出す。

広海屋は、軽く、冷たく笑った。

「ふん、そう言うと、わしばかりが悪人のようなれど、その松浦屋に、子飼いから奉公して、人がましくして貰うた癖に、主人に煮湯をのませたのはどなただったかといいとうなる――が、のう、長崎屋さん――」

肥満した大商人は、迫らない調子で、むしろ、逆におびやかすかの如く、

「まず、あまり、そういうことには触れない方が、お互のためであろうが、――長崎の昔ばなしには、かかわりのあるお方が、外にもたんとあることだ。そのようなことを口外したら、そなたのためにもなりますまいぞ」

長崎屋は、一そう焦ら立たずにはいられないのだ。

「いやいや、もう、こうなれば、どんなお方も怖うはない――わしは、大ごえで、今どき世にはばかる、えらい権威を持たれた人も、昔はこれこれの悪事に一味して、罪ない町人を、浅間しい目にあわせた――今の栄華も、不義の宝ゆえこそじゃ――と、世間一帯に触れてまわるわ」