Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme

Aozora Bunko

お初は、横顔を見せながら投げやりに笑い出した。

「ホ、ホ、ホ、あたしだって、木ぶつ金ぶつじゃあござんせんし、たまには、なまごころも出て来ますゆえ――」

「御亭主をなくされて、気楽に日を送っているからだなら、まあ、拙者とつき合ってまいってもよかろうな――」

ポンポンと、手を鳴らして、門弟を呼ぶのを、

「だって、お家の方々が、これから長居をしては、何とお思いになりますやら――」

「酒じゃよ――早う」

と、平馬は、膝を突いた弟子に言って、

「なにが、構うことが――家内でもあれば兎に角――もっとも、そなたほどの女子を一目見た男は、あった家内も、じきに去りとうなるかも知れぬが――」

――ふん、またしても、いや味ッたらしい――

――でも、こんな奴こそ、馬鹿と鋏は何とやらで、また便利なときもあるかも知れないから、まあ、ちょっと、釣っておいてやろうか――

お初は、そう思案をきめて、

「じゃあ、折角のことですから、お相手させていただきましょうかしら?」

「うむ、そういたしてくれ、かたじけない――お願い申すよ、何せこの荒くれた世帯、たまには自家の中にも、花が咲いてくれなければ――」