Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme
しずかに拾って、雪之丞、膝の上でまさぐったが、
「だから、何度おかかりになっても、同じことだと申し上げておりますのに――」
「ううむ」
憤怒と屈辱とに、ドス赤くなって、たまらず刀柄に手をかけて、鯉口を切ろうとする――仲間の剣客も、そのうしろに、今は、いつでも抜き放とう気勢――
そして、当の、雪之丞の背後、左右には、すでに、抜き身の若侍が四人、退路をふさいでいるのだ。
これをしも、袋のねずみといわずして、何であろう。
たった一人、縁側に居のこった平馬、白目を、ギラギラと、すさまじく光らせて笑った。
「雪、虚勢は廃せ。なあ、貴さまと、拙者、あの一剋の一松斎の門では、一つ鍋の飯を食うたことがあるのだ。肉をくらっても、あきたらぬ奴と思ってはいても、そうして、逃げ場を失い、天にも地にも、途方に暮れるのを見ると、あわれになる。どうじゃ? もうこれまでの生利きな気性を捨てて、拙者に詫びを入れ、酒席の酌でもいたすというなら、御一統に、拙者から、いのち乞いを願ってもつかわすぞ。どうじゃ?」
「それはまた、御親切な――わたくしも事は好みませんが、お詫びというて、何を詫びたらいいのでありますえ?」