Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme

Aozora Bunko

さっきから言うとおり、須弥壇の下に、設けの陥穽が、お前さんを待って、口を開けていますからね――なあに、怖いことはない。急に、いのちを取るように、慈悲深く出来ている穴じゃあない――息も出来れば、手足も伸ばせる――お上のお手入れがあったとき、ゴロゴロしていた白骨も、かたづけてしまったから綺麗なものさ。さあ、あたしが、入口まで、連れて行って上げるから、こうおいでなさいよ――ほ、ほ、ほ――こないだの意趣晴しに、じき上の本堂で、ちょいと一口飲って、娑婆というものが、どんなに楽しいかというところを、見せつけて上げましょうね? ふ、ふ、ここにいなさる門倉さん、武術にかけては、おまはんに敵わないかも知れないが、これでなかなか情があって、どこかのお人のように、木仏金仏石ぼとけというのじゃあないのですよ。今夜はひとつ、みっちり仲のいいところを、見せつけて上げますかね――」

お初は、冷たく笑ったが、急に意地悪い悪どさで、

「さあ、おしゃべりはするだけした。雪さん、起って頂戴――御案内をしますから――」

銃口が、ぐっと、雪之丞に、突きつけられる。

無言に立ち上る雪之丞――