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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme

Aozora Bunko

その言葉を聴くと、闇太郎は、訝しそうな目つきになって、

「何だと? じゃあ、俺の勇気が、怖くなったというのか?」

そう呟きながらも、まだ、餓狼のような、猛悪な構えは、止めなかった。

武士は、カラカラと笑った。

「いや、大きにそうかも知れぬ。実は拙者、貴様のその、突拍子もない度胸が、惜しくなったのだ。それに、貴様の、必死必殺の気組の底には、ただ喧嘩慣れた、無頼漢には、応わしからぬ、剣気が蔵されているような気がする。貴様、何か、いわく因縁のあるものと睨んだ。一たい、名前は何と言う?」

この言葉の間に、二人の間の殺気は、自から銷沈した。闇太郎の姿は、静かな立ち姿に変り、武士の扇子は、下げられた。

「この場を、見遁してくれるというのは、有がてえが、人の名を聴くんなら、自分から名乗るが、礼儀でしょうぜ」

武士は、白い歯を見せて微笑した。

「成る程、それも理屈だな。それなら申そうが、拙者は、独創天心流を聊か修得した、門倉平馬という者だ」

「独創天心流」

と、闇太郎は肯首ずいて、

「それでは、例の、御蔵前組屋敷近所の、脇田さんの御門人か?」

「うん、今日まではなあ、今日からは、自流で立とうとする、門倉平馬だ。