Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme

Aozora Bunko

「親分が、肩いれをしてくれるとなりゃあ、おいらあ、安心だ――大船へ乗った気になれる――さあ来て下せえ――あすこの軒下にいるのだから――」

法印は、闇太郎の、手を取らんばかりにして、物蔭につれてゆく。

かごが一挺――

法印が、近づいて、バラリと垂れを投げるように上げると、その中に、ぐったりとうつむいていた砕けかけた花のような、白い顔が、ハッとしたように、急に上って、

「お! 雪どののありか、わかったかや!」

「これだ、親分」

「うむ」

闇太郎は、のぞいて見て、つと離れると、

「法印、この娘にゃあ、おれがちょいとゆかりがあるんだ――あとで判る――一時、このおれに、あずけてくれ」

「えッ! 親分に、ゆかりのある女! これがか?」

と、法印は、呆気に取られた。

「うむ、まかせてくれ――なるほど、あわれな身の上の女なんだ」

五

闇太郎はもう一度、かごの中をのぞき込んだ。

「お娘御、お前さんのたずねる人は、あっしが、よく知っていますがね、今のところ、ちょいと、逢ってはならねえことになっています――そりゃあ、芝居をのぞけば、何でもねえのだが、お前さんも、人に顔を見られちゃあいけねえからだだろう――屹度、このあっしが、一度は逢わせて上げますから、今夜だけ、辛抱しちゃあおくんなさるめえか? ねえ、お娘御? 何分、夜更けだし――」