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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme

Aozora Bunko

雪之丞も、かあいそうだ、あわれだ、このままに捨て殺しには出来ない気がする――けれども、彼は、師匠から、つい、今し方、言われたばかりだ。心弱くては、この復讐の大事を成し遂げられぬであろうことを――そして、まだ、まだ、大敵は、残っているのだ――土部三斎は、立派に栄えをつづけているのだ。

返事をしかねていると、師匠が、襦袢の袖口を、そッと目にやったが、

「そういうわけなら、雪之丞、行って見て来てやるがいいと思うが――」

「は、では、まいッても――」

「うむ、浪路どのとやらは、あまりに可哀そうだ――わしもな、長い浮世を見て来たが、こんなに涙が出たことはこれまで覚えがない――」

「お師匠さんのお許しが出たら、雪さん、すぐに行ってやってくんなよ――そりゃあ、よろこぶぜ。あの人にゃあ、この世で、おめえだけしか用がねえんだ――おめえが顔せえ見せてやりゃあ、よろこんで、地獄へでも、血の池へでも、下りて行くだろうよ」

闇太郎は、もう、膝を立てて、

「支度も何もいらねえ、そのままで――かごは、拾って来た」

「では、お師匠さま、行ってまいりまする」

と、雪之丞は、手をつかえて、愁然と立ち上がる。