Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme

Aozora Bunko

「よし来た――少し、重いが、背負って行こう――」

「まだ、すこし早いや――日が暮れてからの仕事にしねえと、おいらは大丈夫だが、おめえはブマだ――島抜けが通っているなんて、善悪ねえ岡ッ引きの目にでも触れちゃあならねえ――」

「大きにな」

悲しい、鬱陶しいことがあったあとなので、景気直しに、一口やって、ほのぼのとすると、もう、冬の日は、とっぷり暮れかける。

「いいころだ――出かけよう」

萌黄の風呂敷に、櫃をつつんで高々と背負った、一見寺男の、法印をしたがえて、闇太郎は、職人すがた、田圃のかくれ家を出て、さして行くのは、松枝町の、三斎屋敷。

隠宅ながら、見識ばった門番が迂散くさそうにするのに、二分にぎらせて、玄関にかかると、この関門は、なかなかむずかしい。

「いかなるものかは知れぬが、御隠居さまは、このごろ、ずうっと、御病気、お引きこもり――かまえて、来客をお受けなさらぬ。早う、かえりましょう」

「ところが、あッしの顔を、一目ごらんになりゃあ、御病人も屹度、よくなるんで――それにこの男にかつがせてまいった品を、どうしても、じきじきお渡ししなけりゃあなりませんし、そこを、どうか――」