Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Lesen Sie 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.083 Zeichen · 673 Bildschirme

Aozora Bunko

そして、真の闇の中を、三郎兵衛監禁の部屋をぬけいで、そのまま、はしご段を下りて行こうとするのだった。

と、その闇の中から、声があって、

「おい、太夫、待ってくれ」

「え!」

と、さすがにギクリとしたようだったが、

「ああ、親分でござんすね?」

二六

土蔵二階の、湿っぽい廊下――内部には浅間しい二ツの亡きがらが、お互の喉笛を、掴み合ってころげている、その窓の外で、雪之丞は、思いがけなく闇太郎を発見して、はずかしそうにいうのだった。

「まあ、では、親分、只今のさまを、そこから御覧になっていたので、ござりますか?」

「おお、おれは今夜、かわいそうな人を、生みの家へ届けてやって来たのだが、何しろ先きも、名だたる猛者、ことによると、これがきっかけで、こっちの秘密を、ハッと推量するかも知れぬ。そうなると、おめえの仕事も、むずかしくなるによって、この機会をはずさず、三斎屋敷に乗り込んで、始末をつけてしまった方がいいだろう――と、そういおうと思って、山ノ宿をたずねたのだ。そうするとおめえさんが、こっちへ出て来たようだとのこと――やって来て見ると、何がな秘密がありそうな匂いが、この蔵でしたものだから、つい癖が出て、へえり込んで、思わぬ場面を見たわけなのさ」