후리가나로 읽는 일본 고전
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
柳田 国男의 故郷七十年(こきょうしちじゅうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 257,350자 · 507화면
最後に絵の試験があったとき、石膏の柱を写生することになったが、絵など習ったことがないので、真中の凹みをどうスケッチしていいのか分らない。十九にもなっていたのに、一人でシクシク泣き出してしまった。その後もお世話になったいい先生だったが、「君は絵のけい古をしたことはないのか」ときいてくれたので、「私は方々の学校を飛び歩いていたので、絵の方はやらなかったのです」と答えた。「そりゃ気の毒だな」といって、先生が鉛筆でぐーッと描いて真中の凹みをつけてくれたので、はじめて凹みはこう描くものだということが分った。そんな思いをしたこともあったが、どうにか中学を卒業したということにして高等学校の試験を受けたのである。本郷の千駄木にある郁文館にも籍をおいたが、「一年もいたのなら証明してやるが、六カ月では証明ができない」というので、郁文館も証明できず、ましてその前におった中学はもちろん証明してくれない。ただ開成学校、もと開成所といったところの学校だけが、私を出身生の中に入れてくれたくらいのものである。
こういう中学生活をして来た私にとって、高等学校の寄宿生活というものは、大変大きな改革であった。