후리가나로 읽는 일본 고전
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
柳田 国男의 故郷七十年(こきょうしちじゅうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 257,350자 · 507화면
駒ヶ岩の河太郎
私が『民族』という雑誌を出していたころ、亡くなった早川孝太郎君が、天竜川と大井川との流れについて調べたことがあった。ことに天竜の流れの水の神様のことは丹念に報告してあった。その中に、水の神様から保護を受けている家が、何かの折に神様と縁切れになるという話がある。
この家では年に一度だけ川から来る人に助けてもらっていたが、その人ははじめに、「俺は蓼が嫌いだから、決して蓼を食わしてくれるな」と固く申入れがしてあった。ところが、あの付近では、ゴンゲノボウといって田植のすんだ時、客を招いてご馳走をするが、ちょうどそのころ蓼がよく育っていて、何処の家でも食膳につけていた。この家でもうっかり蓼をご馳走の中に入れて出したので、川の客も口にしてしまった。するとそれを喰べるや否やとび上って、大声を張りあげ、何か怒鳴ったまま川へとび込んでしまい、それっきりその家へは寄りつかなくなった。それからは今までのように融通してもらえなくなって、とうとう旧家が一軒亡びてしまったという話である。川から来る人は河童だというのである。天竜川辺では河童のことをカワランベとよんでいるが、カワランベは信州の北部の方まで、こういう所が多い。