일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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こきょうしちじゅうねん

故郷七十年

柳田 国男

柳田 国男의 故郷七十年(こきょうしちじゅうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 257,350자 · 507화면

아오조라 문고

はっきりしないが、私が暫く下総に行っておって、今度東京へ出て来てみると、もう兄たちは同居していた。

明治二十二年だったろうと思う。その少し前だったと思うが、二人の兄たちは松岡の実父母を東京に置きたく思い、御徒町に開業した井上医院が広いので、同居することになった。つまり下総から出て来た母親が主婦権を行使していたわけであるが、そこへ新婚の義姉が加わっても、落着く部屋がない。仕方がないから、二階の兄の部屋の端の方に小さくなって暮すというような状態であった。いろいろわれわれには解らない女の人の道徳というものがあったことを、私もこのごろになってしみじみ考えさせられるのである。

それで兄嫁が妊娠すると、みながすすめて郷里の家へ帰らせた。田舎の方が健康にいいから安産するだろうという理由からであった。まだ井上の養母はそのころ健在であった。ところがある日兄嫁が辻川の友達の所に行った帰り、途中の村落で折から流行していた赤痢に感染して、手当をする間もないくらいに亡くなってしまった。兄も急を聞いて馳けつけたが、間に合わず、事実上、兄嫁の死によって井上の血は中絶することになってしまった。