후리가나로 읽는 일본 고전
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
柳田 国男의 故郷七十年(こきょうしちじゅうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 257,350자 · 507화면
背の高いムシロで囲った容れ物を担って、その中にあの山間部で作られた粗末な茶がぎっしり入っていた。
牛の背に幾把かの薪を乗せて、薪売りも降って来た。私はそれを真似て、村の犬のクロを裏山に伴い、小型の薪を作ってその背にくくりつけ、得意になって村へと降って来た。それを可愛いとみたのであるか、近所の嫗が買いとってくれたことがあった。
猪や鹿売りも来て街道をふれ歩いた。天秤の片方に一匹の鹿を、片方には猪の片股が下げられていた。そして、途々買手の求めに応じて肉の一片を切り取り、計量器で計って売りさばいて行くのであった。
そういえば、あのころはまだ鹿や猪が村近くの山には棲んでいて、小学校の休時間の話題は、鹿を見たとか猪がとれたとかの話が中心だったように思う。亀坪などという山の方から通ってくる児童は、誇らしげにそれを語り、われわれ村の者は、まるで洋行帰りの土産話でもきくかのように目を輝かせて聞き入ったものである。冬の日だまりの中で、それらの話をする有力者が壁にもたれ、村童たちがそれと向い合せになって、いつも語っていたのはそのことだった。
物売りが、私たちに一つの世間を教えてくれた村の風物詩であったが、中でも忘れられないのは伯州の金扱き売りである。