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それでもわたしはいく

それでも私は行く

織田 作之助

「京都日日新聞」1946(昭和21)年4月25日~7月25日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,708 字 · 181 页

青空文庫

しかし、案外チグハグな感じがないのは、既に日本の新しさというものがエキゾチズムと一脈相通じているからだろうか。

それとも新しいものはつねに古く、古いものはつねに新しい――という永遠の法則だろうか。

例えば――。

小郷虎吉が君勇や市龍や鈴子や弓子を連れて、キャバレー歌舞伎のホールへはいって行った時、イブニングドレスとジャズとステップの雰囲気の中で、最も新しい色彩を放ったかと、ふと錯覚を起させたのは、君勇の古風な島田であり、鈴子の舞妓姿であった。

新しい効果というものは、つねに不意打ちの効果である。

島田や舞妓姿の時ならぬホールへの侵入という不意打ちの効果は、新スタイルのイブニングドレスさえふと古風に見せたくらい、それほど新しい感じがあった。

軽い動揺が起った――といっては、大袈裟になるが、たしかにさっと視線が注がれた。

連れて来た小郷は得意だった。

「おい、踊ろう」

と、小郷は甘いジャズに一層気持を浮々させて、君勇の手を掴んだ。

「あて、あきまへんのどっせ。ダンス知りまへんのどす」

先斗町の芸者でダンスを知らない者はない。が、わざとそう言って、君勇が断ると、鈴子に、