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かいじょうのみち

海上の道

柳田 国男

まえがき「海上の道」筑摩書房<br> 1961(昭和36)年<br> 海上の道「心 第五巻第一〇号・第一一号・第一二号」酣燈社<br> 1952(昭和27)年10月~12月<br> 海神宮考「民族学研究 第一五巻第二号」日本民族学協会<br> 1950(昭和25年)11月<br> みろくの船「心 第四巻第七号」酣燈社<br> 1951(昭和26年)10月1日<br> 根の国の話「心 第八巻第九号」生成会<br> 1955(昭和30年)9月1日<br> 鼠の浄土「伝承文化 第一号」成城大学民俗学研究室<br> 1960(昭和35)年10月10日<br> 宝貝のこと「文化沖縄 第二巻第七号」沖縄文化協会<br> 1950(昭和25年)10月20日<br> 人とズズダマ「自然と文化 第三号」自然史学会<br> 1953(昭和28)年2月1日<br> 稲の産屋「新嘗の研究 第一輯」創元社<br> 1953(昭和28)年11月23日<br> 知りたいと思う事二、三「民間伝承 第一五第七号」日本民俗学会<br> 1951(昭和26年)11月5日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 182,344 字 · 353 页

青空文庫

一六 新神出現

しかし一方には恵美須のような新らしい神の倶通があり、また一方には中央に気づかれずに、遠い昔のままの海の祭をしている例が、こちらでもまだ確かに見出される。土地ごとの沿革を念頭におかずに、ただ表面に現われたものを代表として、双方の異同を論ずることの危険は、お互いに十分警戒しなければならぬ。

一六 新神出現

沖縄神道史の特徴として、何よりも目につくのは新懸り、または新神とも荒神ともいう神の出現である。是は暦法の確立とともに、朝家の祭祀が次第に公事化して行く中でも、なお予期せられざる神の来臨が、稀ならずあったことを意味し、いわば信仰の最も活気ある部分であったように思われる。そういう神々は後にはどうなってしまったろうかが一つの問題である。由来記や旧記の録するところに依れば、村々島々の御岳拝所には、それぞれの神の御名があって、名の意味は少しでもまだ説明せられていない。その中にはただ古くからそう伝えているというに止まるもの、ないしは祭を掌どる神人たちの呼び名を呼ぶというだけのものもあろうが、ともかくも近世の神社台帳のごとく、強いて「神代巻」の一つの神に持って行こうとしたものでないだけに、無統一もまた興味ある史料である。