Japanische Klassiker mit Furigana
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme
内地から連れて行った四、五人の青年といっしょに、毎晩寝ないで火をつけて害虫退治をしたが、なかなかむつかしい。しかし家内中で幾晩か働いて、害虫の駆除に成功して、ある朝静かに起きてみると、白鷺がいくつか空をとびまわっていた。それをみて皆が嬉しくて泣いた。そんな話をいかにも当り前のことのように話してきかすのであった。
江川の話でもう一つ今でも憶えているのは、ニューギニアの北海岸のいちばん大きな都会に、日本人の大工さんが、どうしたわけか一人いて、始終船を造っていた。そこへ土人が男も女も真裸で、褌もしないで見物に来る。するとその大工が、こちらも裸だが、舟を造りながら、一々その丸裸の土人たちに鉢巻をとってお辞儀をしている。それを見ていると、何ともいえない好い気持がしたなどという話をした。そしてあの大工さんは日本の田舎から、誰に頼まれたか、直かにあそこに行ったのでしょう。あちこち回って行ったら、あんな素朴な態度をとる気遣いはないから、といっていた。
江川は大谷光瑞さんとも連絡があり、ニューギニアの開拓をしようと考えていたらしいが、戦争でだめになり、内地に引揚げて来て、亡くなった。