Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こきょうしちじゅうねん

故郷七十年

柳田 国男

Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme

Aozora Bunko

私の学問

余が出版事業

が出た初めのころ、何か書いてくれといわれたので、私はよほどふざけた気持があったとみえ、「余が出版事業」という題で書いたことがある。本を作る(ブック・メイキング)意欲は、私には非常に古くからあった。前に書いた、子供のころの『竹馬余事』は、私の本を作る事業の最初である。詩も歌もあるが、「大和尚伝」などという文章もあった。七十年前の辻川のことである。村に酔っ払いの堕落僧がいて、いつも怖い顔をして村人の家に入り込んできた。そして酒ばかりねだって、村のもてあまし者になっていた。その乞食坊主のことを書いたものである。村でもただ「大和尚」と呼んで、名前はいわなかった。その他にも、人を笑わせるような文章が、少なからずこの『竹馬余事』におさめられている。それから大分間をおいてからではあったが、いろいろな出版をやってみた。自分でも書き、他人にも書かせて、本を次々に出した。いちばん永続したし、また根底の出来たのは「炉辺叢書」である。しかしその前に「甲寅叢書」というのを出版している。甲寅というのは大正三年の干支で、予定目録には大いに本の名を並べたが、実際には六冊しか出さなかった。