Japanische Klassiker mit Furigana
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme
麦つき唄から
後には麦を喰べやすくするため、山芋のトロロを掛けて供するという方法もとられた。
私は幼時のこうした印象がきっかけとなって麦つき唄を採集してみたことがあるが、茨城県も香取付近に残っており、それはみな女唄なのであることに気づいた。つまり、ずっと以前は女性がこの麦つき作業に従っていたのである。したがって、つぎの歌からも推測されるように、男性が使う撞木型の大きな横杵ではなく、棒状の両端が太く、中央部を握ってつき下す竪杵を使用して、軽くコンコロ、コンコロと長い時間を掛けて、麦をついたものである。
麦ついて
夜麦ついて
お手にマメが九つ
九つのマメを見れば
親の里が恋しや
『万葉集』東歌の「稲つけば皸るわが手を今宵もか殿の若子がとりて歎かむ」の歌のように、昔の女性労働の名残りが、この麦つき唄には偲ばれるのである。
麦つき唄から
麦つき唄の中にはさらにこんな男唄もあった。
米のオヤクで
何故このように
麦はバカやら
カラばかり
麦と米とは親戚なのに、なぜ麦にはこんなにも殻が多いのであろう、というのであるが、このオヤクの語に、私は重要な意味を考え始めたのであった。オヤクとは漢字の親子という字が使用せられる以前のもので、最初オヤとは、生みのオヤという今日の「親」