Japanische Klassiker mit Furigana
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme
長兄の境涯
人が自由に交通し得る年齢と、世に出て働き得る時期とには、段々と大きなズレが出来て来る。いちばん困るのは少年という日本語で、このごろは少年といわれる若者に、とんでもない犯罪人が時々出て来る。漢語の元の意味ではただ「若い人」だったかもしれぬが、われわれは明治二十一年の雑誌『少年園』以来、単に男の子供という意味にこの語を使って来た。もし範囲をひろげるなら、もっとはっきりとその変革を公示しなければならぬ。察するところこれは近代の「青年」という名に対する、極端な警戒からで、前なら青年といってよかったものを、考えもなしに改めたものと思う。青年という名の用途を制限するのは結構だが、それを「少年」にさしかえられてはたまったものでない。言葉を気にかけない人たちを政治家にせぬように、選挙人がまず考えて見なければならぬと思う。
長兄の境涯
私一人だけはどういうものか酒を飲まないが、兄弟は皆酒を飲んだ。中でも長兄だけは、どちらかというと酒癖が悪い方であった。面白くないことがあると余計飲む、すると日ごろは用心深くていわないようなことも口にする。外で人に迷惑をかけると、それっきりになってしまうこともあるが、家庭でそれをやると、いつまでも後味が残ることになる。