Japanische Klassiker mit Furigana
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme
この話は考えるといろいろなことを意味しているようである。当時一般農家の子弟が一人前になるための元服の儀式は、十五歳のときときまっており、これを境に一人前の若い衆になったという精神的な自覚を与えられたものである。ところが私の家は不幸にして、子供を若い衆の仲間に入れることなく、単に教訓だけで形づけようとしたのである。従って兄がタバコ入れを買ってくれと要求し、祖父が兄のその言に感動したということが、私はいまなら理解できるのである。つまり子弟の成長には一つの明らかなきりをつける必要があるということである。
当時のきりのつけ方について面白い記憶がある。私が子供のころ母について近所の家に行っていたときに、その家の母親が「伜はお宮詣りに行きました」という。母は「お宮詣り? ああ元服だね」と祝辞をのべたが、先方の母は「はい、新しい下帯でね」といいながら、子供をかえりみて、一ぺんオエハンに見てもらえというと、その子はうんとすなおに、両の手で前をひろげるが、そこにはせっかくの現物がないのである。叱られたり笑われたりして、走ってお宮にさがしに行ったが、ちょうど石段の中ほどに「ゆ」