Japanische Klassiker mit Furigana
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme
歌でもそうで、すべて一般の定義みたいなものを形づくってしまった。それが日清戦争ごろまでの思想になっていた。私らも要するにその奴隷のようなもので、そのような考えの追随者であった。
今日のように実験したものを直ぐに書くという文学は、明治三十年以後に盛んになったのではないかと思う。湖処子あたりがその境目になり、誇張はしても、空想でなく、事実あったことを誇張したものであった。私どもの「野辺のゆきき」なども全部これであった。題詠の習慣があったので、新体詩も大体そのように考えられ、恋愛を若い者が詠むのが普通だということになり、恋愛ならばおよそ湖処子の『帰省』みたいなものか、そうでなければ往来の行きずりの話とか、大体題材がきまっていた。今の人には、当時の風潮ということを考えて、それだけの用意と理解とをもって読んでもらいたいと思う。
私は昔の詩集は手元にないままに、省みないことにしているが、大阪の沢田四郎作君のような熱心家がいて、どこからか掘り出してきたりするが、同君は私どものもう一つの詩集、これはまったく私どもの知らぬ間に本屋が勝手に作った『山高水長』という詩集なども探し出してきた。