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Japanische Klassiker mit Furigana

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こきょうしちじゅうねん

故郷七十年

柳田 国男

Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme

Aozora Bunko

と呼んだので、窓に手をかけ一気に飛び越えて部屋に入った。偶然その時泉君が室内に居合せて、私の器械体操が下手だということを知らないで、飛び込んでゆく姿をみて、非常に爽快に感じたらしい。そしていかにも器械体操の名人ででもあるかのように思い込んでしまった。泉君の『湯島詣』という小説のはじめの方に、身軽そうに窓からとび上る学生のことが書いてあるが、あれは私のことである。泉君がそれからこの方、「あんないい気持になった時はなかったね」などといってくれたので、こちらもつい嬉しくなって、暇さえあれば小石川の家に訪ねて行ったりした。それ以来、学校を出てから後も、ずっと交際して来たのである。

鏡花は小石川に住む以前、牛込横寺町の尾崎紅葉の玄関番をしばらくしていた。しかし誰でも本を出すようになると、お弟子でも師匠から独立するのが一般のしきたりになっていたようだ。ことに泉君は何となく他の諸君に対する競争心があって、人からあまりよく思われないような所があった。

酒を飲むにしてもまるで古風な飲み方をするし、あとの連中はまあ無茶な遊び方が多かった。そのいちばんの巨魁は小栗風葉で、この連中は「ああ、偽善者奴が」