Japanische Klassiker mit Furigana
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme
あった。私の養母が、十五年程前に綱島牧師の有名な教会で洗礼をうけ、クリスチャンになったのに、お盆にはちゃんとお精霊様を迎えておまつりしていると、不確かな英語でおもしろおかしく説明したところ、相手は顔色を変えてきいていた。東京へ帰って来ると、大変熱心な手紙をよこし、迷惑だろうが、この本をお母さんに読んであげてくれないかといって、伝道の本を送ってきた。この程度の知識で日本を処理したりしていたかと思うと、実にけしからんという気がしてしまった。
一旦漢口に行ってから、江西省の大冶鉄山へ引返した。鉄山のやや荒れかかっている所を一人で歩いていると、十ばかりの子供が背後から大きな声で私を呼ぶ。そして小さな青い石をくれるという。何だか分らないが、好意らしいから、銭を出して渡そうとすると、受取らないで、すうっと行ってしまった。この石は持ち帰って弟映丘にやると、非常にいい緑青であることが判った。だまってそれを日本人にただで呉れて行った子供のあったことに、私は大変強い印象をうけたことをおぼえている。
京漢線はまだ開通したばかりで、心に残ることが多かった。沿線の駅で物売りが柵の外にいて、プラットフォームを散歩する客に売りつけている中に混って、脚のない乞食が、商いと同じ気持で金をもらっている姿や、田舎の大官が駕籠に乗って、後先に