Japanische Klassiker mit Furigana
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme
という話になった。
その後ずっと各地を歩いて、佐多の岬の突端へ行ったのは大正九年の十二月三十一日であった。明くれば元旦というわけで、正月付の手紙だったか電報だったかを、彼の北の端の岬の若夫婦に出し、泡盛を送ってやった。灯台守が大変喜んで、「灯台を見に来る人は大勢いるが、初めから計画して、北と南の両方を一遍に見る人は珍しい」とほめてくれたのを憶えている。
この時の旅の話は『海南小記』の中にくわしく書いてあるが、二つの岬の話は有名になって、私の鞄と靴とを背負って山を越えた女の人まで、私の名を知っているということであった。その人は、荷物が軽くて勿体ないといって背負いこみたいなに蒲葵の葉を一束つみ、その上に私の鞄と靴をのせてきてくれた。大泊のヨクという、誰でも休む頂上で一休みし、さあ行こうと立ち上ったら、その蒲葵の葉がかさかさと南国らしい音を立てた、とその時の様子を書いたのが大変評判になり、南の岬ではそれを記念碑にとり入れるといってきかなかったことがある。
沖縄に渡る
大隅半島から薩摩湾を横切って指宿の方へ帰って行くと、ちょうど明日船が出るというので、正月三日だったと思うが、船に乗った。