Japanische Klassiker mit Furigana
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme
たとえば、いよいよ姫路藩が降参して勤王党の方に明け渡すというとき、皆で選んで、ある家を指定し、その家から人質を出すことを考えておいた。そしてその家の若い主人とか息子、娘とかに腹を切る練習をさせた。実際には切らずにすんだが、小さい男の子などにも、侍の名誉にかけていちばん綺麗に振舞うように教え込んだそうである。
もう一つの話は、姫路藩か竜野藩かの町はずれに、たくましい鍛冶屋の兄弟がいた。その前に侍の息子が来て喧嘩をしかけ、「棄ておかれん」といって刀を抜いたところ、鍛冶屋の兄弟がそれを取上げて、金敷の上でたたいてくちゃくちゃにし、鞘に入らないようにしてしまった。そこで藩でも困って侍にあるまじき醜態だというので、刀を取り上げて追放を命じた。そのため侍の親類が承知せず、とうとうその鍛冶屋の方もやはり所払いをくわされた。しかも、ちゃんと親類が役人と打ち合せておいて、鍛冶屋の兄弟が藩の領分を一足出たところで、たちまちその二人を斬り殺してしまった。
今ならそれだけで小説になるような話を、母は自分の見聞によって、いろいろ話してくれたのである。
四民平等ということも大きな効果をもち、「もう侍と百姓とはちがいないのだそうだ」