Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme
じつに気の毒な学者といわなければならない。
一八九二年(明治二十五年)ペテルブルグ近くの中産の家に生れ、お祖母さんに育てられたという。明治初年から向うへ行って帰らなかった日本人から、日本語を習い、学生中に修学旅行で日本に来て、二カ月ほど国文学を研究している。長崎に着いて、その日本人の先生に教わった言葉を使ったところ、町の人に通じなくて、皆きょとんとして返事をしなかったとか。あの時は情なかったと後で私らに話をしていた。
日本に官費留学生として渡ってきたのは一九一五年で、労農革命より三年近くも前のことである。私はその前年の大正三年に貴族院の書記官長になっていた。はじめに私に紹介したのは折口信夫君と中山太郎君であった。珍しいロシア人が来ておりますよというので、いつか連れて来ないかということになり、それからいつでも三人連れで来た。ただ喋っていてもと思い、輪講でもしようと私がいい出したところ、偉いロシア人で、風土記をやりたいという。たしか『風土記逸文』をやったおぼえがある。輪講といっても、自宅で読んで判らない所に印をつけてもって来る。そしてここはこう思いますが、どうですかというような質問をした。