Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme
それから間もなく牢死したのであった。もっと可哀想なのは細君で、一ぺんも便りをよこさないといって、増毛の網元の親爺さんがおこっていたが、みんな途中で取られてしまったらしい。あの時分のソビエットのやり方はひどいものであった。
昭和二十二年文学者や評論家七、八人といっしょに北海道へ講演旅行に行った時、小樽の石川とかいう古本屋が訪ねてきた。そして「珍しいものがみつかりました」というから、聞いてみると、ネフスキーのノートがすっかり出て来たという。帰国する時、細君の実家にノート等をあずけて行ったのである。それを帰国したきり娘夫婦から何の連絡もないので(事実は妨害されていたのである)親爺さんが怒って、そのノート等をつめた大きなトランク一杯五十円でくず屋に売ってしまったのを、この本屋が見つけ、それを拓殖銀行の役員をしていた長谷川という人に、五百円で転売したのだそうである。譲ってもらいたい人間はいくらでもいるが、何しろ金に困らない人なので、蔵いこんだまま人手に渡したがらない。このごろ東京へ引揚げて来て、その目録を謄写版に刷ってごく少数だけれども他人にも見せ、私のところへも一部送ってくれた。