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Japanische Klassiker mit Furigana

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こきょうしちじゅうねん

故郷七十年

柳田 国男

Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme

Aozora Bunko

ニオとかニュウ、あるいははっきりと稲ニオという所もある。あるいは紀州などのようにスズキという所もある。日本の固有信仰で、田の神は春先に山から降って来られて、その年の稲作のよく出来ることをご覧になって、秋には帰り給うのであるから、この稲積みをニオ、ニュウなどと呼ぶことは、ニイナメ祭のニイや、神への供物のニエなどと関係があるのではないかと、私どもは早くから主張してきたのであった。

おもしろいことには、この稲積みの方式は、南方の稲作民族の間でもみられることである。あちらでは、はっきりと、この稲積みを、稲の母が来年になって実を結ぶための、稲の子を産むためのものという。ここで祭を行って、翌年の稲の稔りを願う穀霊信仰は、わが国とも共通したものであって、いわば「稲の産屋」と見立てた信仰のあらわれであった。

ニイナメという祭は、いまだに詳しいことはわからないが、古代のわが国ではことに厳粛な、大きな祭であって、稲の刈り上げが終ったあとのある期間を、精進潔斎し、物忌みの生活をして神を祭ったものであるらしい。

農民の間にもニイナメという口言葉はそのままでは残っていないし、いつごろ行われたものであるかもはっきりしないのであるが、私は他の事情から考えて、昔のニイナメは、先にのべた大師講などと、同じものではなかったかと思うのである