Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めいじせそうひゃくわ

明治世相百話

山本 笑月

Leggi 明治世相百話 (めいじせそうひゃくわ) di 山本 笑月 (やまもとしょうげつ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 128.862 caratteri · 251 schermate

Aozora Bunko

蓄音機の初渡来奇談

物事すべて新規だから苦情もいえず、いったところで幹事や先生の一喝に縮みあがる。先生も権威はあったが、生徒も概して元気の割に無邪気のお揃い。

蓄音機の初渡来奇談

テーブルの下をのぞきたがる

家庭趣味からバーやカフエーへ進出して、物凄く普及した蓄音機の日本へ初めて渡ったのは、今より約四十年前、明治二十五年頃のことで、場所は浅草公園、震災で焼けた奥山閣の広間。

もちろん円盤式にあらず、径二寸長さ五寸ばかりの蝋管の音譜を機械の円筒へはめ、ダイヤの針ですりつつ、回転するに随って発声するのを聴診器のようなゴム管を耳にはさんで聴くのである。後年、縁日などに出ていたあれである。それは粗末な和製の機械だった。

ところが音譜はみな西洋の唄と音楽ばかりでヤンヤとこない。そこで日本向きの声色や音曲を吹き込むことになったが、なにしろ無経験の素人技師ばかり、まず猿若町にいた裏木戸の達という声色屋を呼んで皮切りをやらせる。今の電話の通話口ぐらいの小さい吹込機へ向って団菊の声色、達さんすっかり上ってしまい、文句をつかえる、咳払いをする、額を抑えてヘドモドする間に蝋管はドシドシ回転してむだになる。