Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めいじせそうひゃくわ

明治世相百話

山本 笑月

Leggi 明治世相百話 (めいじせそうひゃくわ) di 山本 笑月 (やまもとしょうげつ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 128.862 caratteri · 251 schermate

Aozora Bunko

絵葉書流行の始め

発着所は新橋を起点に、紀ノ国橋、永代、深川八幡前、洲崎という順序、当時の三十間堀川は水も汚なし底は浅し、満潮時には差支えないが、引潮と来ると舟が川底へ吸いついて、いくらポンポコ焦っても動かばこそ、そうなると舵手兼船長おおいに勇気を起して、ズボンを脱ぎ、川中へ飛び込んで、うんうん呻って舟を押す、客も船中で一緒に呻るが、船脚すこぶる遅々として根っから効なし。

そこで引潮の際は、逆に新橋からお浜沖へ出て永代へ直航、紀ノ国橋のお客は全部無駄足となる。こちらは好い心持にお浜沖へ出ると西風で波が高い。船は木の葉の如くも大袈裟だが、波に揉まれて客はごろごろ。深川の川筋へ乗り込んでほっと一息、そのうえ川岸の気分ものんびりと明治の仮宅通いだなぞと大喜び。これも数年後には永代から深川方面へ電車が延びて、こんな珍風景もたちまちおさらば。

絵葉書流行の始め

意匠を凝らし合った年賀状

誰しも一時は凝った絵葉書の蒐集。初めはもちろん外国もの、明治三十三年に私製絵葉書が許されてポツポツ発行、東京名所や俳優名妓等の写真版、石版色刷の粗末な花鳥画など。三十五年に万国郵便聯盟二十五年の記念絵葉書が逓信省発行となって、これが記念物の最初だが、簡単な石版色刷で五枚一組の御多分に漏れぬ代物。