Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めいじせそうひゃくわ

明治世相百話

山本 笑月

Leggi 明治世相百話 (めいじせそうひゃくわ) di 山本 笑月 (やまもとしょうげつ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 128.862 caratteri · 251 schermate

Aozora Bunko

この大象は当時浅草仁王門前、弁天山の空地で興行中の呼び物、太夫元は大阪の吉田卯之助氏、それを馬道七カ町で借り受けて華々しく押し出し、東京っ子をアッといわせた珍趣向、全く当日の圧巻であった。ことに七、八年も飼い馴らした太夫さん、群衆を見ると大きな声で御挨拶、心得たものだ。然るに惜しいかな、その後二年ばかり、東海道を巡業中、渡船が沈んで溺死を遂げた。

続いて二十六年四月、浅草観音の開帳に際し、私の父が買い取ったのは牝の小象、と言っても体重四、五百貫、身長八尺以上、吉田氏の大象を使った熟練の若者を頼んで芸を仕込み、相当呼び物になったが開帳後、やはり吉田氏の仕込んだ虎と豹を加えて名も恐ろしい「猛獣曲芸会」、六区の青木の小屋(今の大勝館の場所)で興行。当時洋画家から新俳優になった水野好美が油画の看板は写生的の凄いもの。

象の曲芸は碁盤乗りや乱杭渡りが主芸、虎は屈強の若者と真剣の相撲、檻の中ではあるが猛然と立ち上って人間と組打ちは、観客も驚いたが実は八百長、それでも最初は数カ所咬みつかれた。豹は火の輪を抜ける物凄い芸当、これも油断のならぬ奴で、ある日使い手の頭へ咬みつき二カ所歯を立てて血がほとばしったが、気丈な男ですぐに繃帯したままその日は押し通した。