Classici giapponesi con furigana
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めいじせそうひゃくわ
明治世相百話
山本 笑月
Leggi 明治世相百話 (めいじせそうひゃくわ) di 山本 笑月 (やまもとしょうげつ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 128.862 caratteri · 251 schermate
その貝類から思いついて、二、三の人々が計画したのは民間で初めての水族館、場所は今の三友館のある一角で、鉤形に百余坪の平家建て、入口の作り庭に件の貝類をことごとく飾りつけ、館内はすべて岩組の海底のさま、当時漆喰細工の名人と知られた伊豆の長八が鏝先の腕を揮って、さながら真物の岩窟、その両側へ所々ガラス張りの魚槽を設け、品川沖から船で海水を運んで放養したのは、鯛、黒鯛を始め、河豚、コチ、アナゴ、マンボウなど海魚の数々。
水族館の名も耳新しく、開館早々たいした景気、まだその頃は上野の動物園にも金魚や緋鯉の「魚のぞき」が、やっと出来たくらい、海の魚は初めてのお目見得。カレイの砂もぐりや、海蛇の凄い恰好など、見物は大喜び。然るに追い追い暑気に向って肝腎の魚類は続々たおれる。補充はつかず鯉や鯰で埋め合わせる。いっこう珍しくないので客は減る、一年足らずでとうとう閉館の悲運に接したわけだが、ともかくも水族館の実質を世に紹介し得たのは、例の赤ニシや法螺の貝のお蔭。
その後二十四、五年ごろ同公園第四区へ立派な煉瓦造りの常設小屋ができて、陶器の五百羅漢を陳列、細工はよいが観音さまと違って信心の参詣、いや見物人は少なく、一、二年後に入れ替ったのが第二水族館、余興まで加え鳴物入りで騒いだが、やはり肝腎の魚類に見放されて、後には余興