Classici giapponesi con furigana
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めいじせそうひゃくわ
明治世相百話
山本 笑月
Leggi 明治世相百話 (めいじせそうひゃくわ) di 山本 笑月 (やまもとしょうげつ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 128.862 caratteri · 251 schermate
向柳原のもと松浦家の蓬莱園は文化文政時代に出来たもの、昔の沼地を利用して中央に大池を開き周囲に勝景を造り、下照岡、初音の林、由縁ヶ磯などことごとく優雅な名称を付し、一々応接にいとまがない。趣味尽きざる名園であるが、近年はその一部を小学校に寄付し、また近隣に安建物が櫛比して湯屋や工場の煙突がそびゆるなど、幽趣は甚だしく損じられた。
札幌ビールの構内になった旧佐竹侯の浩養園も有名である。文政年間の築造で十一代将軍の好み、水野出羽守に賜わったのが後嘉永の初め佐竹家に移った。奇石珍木をわざわざ三河その他から取り寄せ数奇を極めた構造で、夜光の桜、千代の井、白糸の滝など名物があり、池も相当大きく、幽邃の別天地を現わしていた。
最も雄大なものに本郷駒込岩崎家別邸の庭園がある。今は多少分割したが総坪十二万坪、旧柳沢家の庭(六義園と称し約五万坪)を基としてさらに拡大されたもの。当時五代将軍綱吉の臨んだ建物林泉も残っていて、例の浅妻舟の舟遊びの跡という大池を中心に、千川上水を引き、山あり森あり規模の大なるは、かつて日露役の凱旋に際し東郷元帥以下毎日数千の将士を招き、園遊会を催した時にも、賑わったのは園内のほんの一部に止まり、他はほとんど人影も見ぬくらいの静寂さであったのでもおよそ知られることである。