Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めいじせそうひゃくわ

明治世相百話

山本 笑月

Leggi 明治世相百話 (めいじせそうひゃくわ) di 山本 笑月 (やまもとしょうげつ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 128.862 caratteri · 251 schermate

Aozora Bunko

もちろん素人は断わったが、大岡先生は特別です、と折々の出稽古。銀座にあった講談席銀座亭の定連で、講釈を聴くのが唯一の楽しみ、その語助が硯海太夫の義太夫はそうとう推称していた。

一方、大倉鶴彦男の一中節は当時有名の持芸、だが我々の耳には縁が遠い。然るに三十三年の春、どうした風の吹回しか、大岡さんの主催で鶴彦翁の一中を聴かせるとの御案内、場所は芝の紅葉館、聴き手はほんの内輪で、我々の先輩五、六人、ほかに同館の女中が総出でずらり、大広間の正面へ緋の毛氈に左右へ燭台。まず皮切りが大岡さんの義太夫、これこそ本当に待ってました、と一同固唾を呑む。

語り物はお得意の「陣屋」かと思うと、女義でお馴染の加賀見山の「長局」、女中連への御馳走らしかったが、さすがに叩き込んだ名調子、語助のいとと相まってしんみり聴かせ、女連は総泣き。つぎに一中と掛合で雪の常磐「関所の段」、大倉さんの常磐に三味線は有名のおひろ(都一広)、宗清は硯海太夫に語助、これで初めて多年の渇望を満たしたわけだが、大倉さんが両手を膝に首を振り振り、あの童顔を一層たわいなく嬉しそうに崩す工合、お年に似合わぬ艶々しい声柄。