Classici giapponesi con furigana
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ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate
「ありゃ当家のお嬢さんで……」
またジロリと睨みながらいった。
「お嬢様にご用でもあるんですかい?」
「いや、別に用と申して……実はな、拙者変な話ではあるが、ある人に嫁女を目附けてくれるよう、依頼されているのでそれでちょっと……」
「後を尾行けて来たっていうんですかい!」
「ナニ、尾行けて……後を尾行けて……」
「でなかったら文句はないさ」
「ところで……はなはだ……つかぬことではあるが……当家の商売……何んであるかな?」
「嫁貰いだから家の商売を調べる。なるほどこいつア順当だ。……そこでこっちも順当にいおうぜ……家の造作から推し計ると、ざっと茶の湯の師匠かな」
ズケズケとその男はいうのであった。
「茶の湯の師匠、おおそうか、実はな拙者無骨者で、これまで茶の湯を学んだことがない。……此処へ来たのも何かの因縁、入門をして学びたいが……」
「アッハハハ」
と庭男は笑った。
「嫁探しから茶の湯入門か、こいつアちょっくら順当じゃアねえが、こっちも商売、弟子が多けりゃア、悪い気持ちはしやアしねえ。……家へはいって師匠に逢い、相談ぶったがよかッぺえよ」
わざと田舎者の言葉を使い、冷笑すようにその男はいい、それでも案内をする気と見え、先に立って門をはいった。