Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ちけむりてんめいじん

血煙天明陣

国枝 史郎

Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate

Aozora Bunko

十五

十五

地に伏した男は十手を抜くと、ダッと外伝の足を払った。

「わッ」

外伝が倒れたとともに、後からお浦の足を担いで、つづいて走って来た新助も倒れた。

投げ出されたお浦はそのとたんに飛び起き、冬次郎の隠れ家にあまり遠くない、ここ下谷の裏町の、露路を一方へ逃げ出した。

「どいつだ、野郎!」

と怒った新助、飛び起きると男へ武者ぶりついた。

男はすでに立ち上がっていたが、無言で、十手で新助の脾腹を、一突き突いて他愛なく倒し、逃げて行くお浦の後を追った。

市中のうちこわしの様子を見るべく、白須源吾とともども出て来た、同心の桐島伴作であり、来かかって見れば外伝、新助が、お浦を担いで走って行く。

(十二神様さがしておられたお浦だ。ヨーシこっちへ奪ってやろう)そこで起こした行動であった。

逃げて行くお浦、追って行く伴作。

裏町の露路は縦横であった。

(草紙洗い小町、小町になれという?)

(いったいどういう意味なのであろう?)

冬次郎は思案しいしい、熊太郎は範之丞へ附けてやった、自分は勘助一人をつれて、隠れ家の方へ歩いていた。

(どっちにいたせ屋敷へ帰り、外伝、新助が連れ帰ったであろう、ままごと狂女を残念ながら、駕籠にでものせて今夜のうちに、貝十郎のもとへかえさねばならぬ……でなかろうものなら孝女烈婦の、織江の体に間違いが起こる)