Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちけむりてんめいじん

血煙天明陣

国枝 史郎

Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate

Aozora Bunko

十三

「戸ヶ崎やれ! 兄妹の後見!」

この冬次郎の声に応じ、走り出した戸ヶ崎熊太郎、無双の剣豪刀も抜かず、さながら矢のように九十郎の背後から逼り前へ抜けたが、擦れ違いざまの居合いの抜き討ち!

「わ、わ、わ、わ、わーッ」

鐘のような吼え声!

見よ九十郎の右の腕、肘から斬って落とされていた。

「いざ服部ご兄妹!」

飛びかかる兄妹の姿が見えた。

十三

範之丞によって真っ向を斬られ、織江によって胸を突かれ、九十郎は地に倒れた。

「とどめを」

という熊太郎の声に、範之丞は勇躍し、九十郎の体に馬乗りとなるや、

「父上の怨みいまぞ晴らす、九十郎思い知ったか」

顳へプッツリとどめを刺した。

「妹よ、そなたも」

「あい」

と織江も、同じところへ一刀刺したが、心ゆるんだためであろう、そのままグタグタと地へ倒れた。

「勘助、織江殿を介抱せい」

群衆を分けて冬次郎が、この時姿を現わしたが、そう勘助へ声をかけた。

女勘助は町娘姿、振り袖をひらめかすと走り寄り、織江を抱き起こし膝へのせた。

この間も片息でなお地面を、お吉は這い廻り悶えていたが、

「九十郎殿……死なれたか……死なれたそうな。私も死にます。