Classici giapponesi con furigana
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ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate
十六
さすがの冬次郎も胆を冷やした。
(お浦紛失、行方不明、何者かに奪われたという! では貝十郎へ返すことが出来ない! では織江の肉体は※(感嘆符疑問符、1-8-78))
「探せ、八方、江戸中を!」
地団駄を踏んで叫んだが、八百八町の江戸は広い、今夜中にお浦を探すことなど……
(どうしたらよかろう? どうしたものだ※(感嘆符疑問符、1-8-78))
十六
田沼意次は阿蘭陀部屋にいた。お浦を討って取ろうとしたのを、貝十郎の命により、白須源吾や田沼の家臣が、遮り制し無理になだめ、この部屋へ連れて来たのであった。
昂奮して椅子にかけ、血走った眼で四辺を睨み、何か口の中で呟いていた。
老中失脚が彼にとっては、まことに限りない失望であり、また限りない恐怖であった。
自分に敵の多いことは、彼といえども知っていた。
老中を失脚しようものなら、おそらくその敵が次から次と、自分に対して圧迫の手と、迫害の手とを加うるであろう。――ということも知っていた。
それが彼には不安であった。
そればかりでなく彼としては、将軍家薨去の直後において、京師の公卿の公達を迎え、立てて十一代の将軍とし、自身大老の職につき、積極政策、開放主義を、武断的に独力専行し、行き詰まっている日本現在の、国防、経済、風紀その他を、立て直そうとこればかりは本気に、計画を