Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate
二十一
廻廊へ出た。
庭へ飛んだ。
木立の間に人影があった。
足踏みひらき、手は合掌、堤宝山流「十全」の構え! その貝十郎が立っていた。
「織江殿か」
「オ、十二神様アーッ」
「静かに! ……いざ!」
織江の体を、軽々と小脇にひっ抱え、木立をくぐり表門の方へ、貝十郎は矢のように走った。
「出合え! 曲者じゃ!」
と田沼の怒声!
諸方から走り出る家臣の姿。
が、貝十郎と織江との姿は、もう邸内には見えなかった。
「貝十郎だな! 汝が汝が!」
意次は廻廊で切歯した。
二十一
織江を連れて貝十郎は、八丁堀の自分の屋敷へ、その夜すぐに帰って来た。
と、同心の桐島伴作が、お浦を連れて迎えに出た。
「おおやはりな」
と貝十郎はいった。
「道にて新助、外伝と出あい……」
担いで行くお浦を奪い取ったと、伴作は事件の一部始終を話した。
「それはそれはお手柄でござった」
聞いてしまうとそういったが、しかし貝十郎は苦笑いをし、
「実はなお浦はそうでなくとも、今夜中に松平冬次郎様お手より、よこすことになっておったのじゃ……いや今頃冬次郎様、周章狼狽していることであろう。……よいわ、わしから安堵させてあげよう」