Classici giapponesi con furigana
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ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate
百鬼夜行
一
同心は顔を見合わせた。
「宮仕えして禄を食んでおれば、心にもない厭アなことも。……」
戸外では柿の葉が散っていて、陽の中にその実が赤く照っていた。
百鬼夜行
一
その日の夜の深更となった。
逃げ水屋敷の建物の一つ、小高い丘の上に建てられてある、イスパニア風の望楼の窓から、外の様子を眺めながら、囁き合っている二人があった。
「逃げ水屋敷と申すゆえ、内へはいったらどんなにか奇怪? そう思って期待して参りましたところ、向こうに一軒こっちに一軒、いろいろの異国の建物が、それも大して大きくもない奴が、書院造りのこれは広大な、日本家屋を中心にして、建ててあるばかりとは驚きましたな」
こういったのは浦島太郎の、仮装に仮面をつけた男で、肩がかがんで猫背をなしていた。
「遠近法とやらを利用して、一軒一軒のそれらの建物が、遠くより望めばどこから眺めても、渾然と一つに綜合され、一大屋敷に見られるが、構内へはいればバラバラに別れて、別々の小さな建物となる。――というところに平賀源内の、鬼才が窺われるということでござるよ。近寄るに従って一つ一つ、建物が消えてなくなるのも、遠近法から来ているそうで」