Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちけむりてんめいじん

血煙天明陣

国枝 史郎

Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate

Aozora Bunko

四

娘はそういう人々に対し、年の頃は十九か二十歳の、見せつけがましい素振りをするには、持って来いという年頃なのに、そんな素振りは微塵も出さず、二人の話ばかりに気を止めていた。

四

「お前のいったように進物駕籠の中に、高価な珍奇な物品があって、それに眼がくれて奪ったというなら、単なる盗賊で面白くない。奪った人物もたかが知れてる。そうではなくて時のご老中、飛ぶ鳥も落とす田沼殿に対し、楯つくという意味において、ああいう所業におよんだとすると、政治上の意味も加わって、事件は非常に面白くなる。やった人物にも興味が持てる。……こっちのようにわしには思われるのだ」

黒羽二重の紋服に、裾長に白縞の袴を着け、表附きの下駄をはく――というのが熊太郎の嗜好だったそうで、今日もそういう姿であり、身長五尺八寸あり、肉附きよく色白皙、大酒を好んで顔赧ずめりと、文献に記してあるところから推すと、立派な体格だということが出来、そういう体格をゆらりゆらりとゆすり、福寿草や雪割り草の花などが、今日は一時に開くであろうと、そんなようにも思われる、暖かい陽の中を歩きながら、そう清三郎へ話しかけた。